3.死因贈与契約書

 死因贈与とは、贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与です。「私が死んだら、あなたにこの指輪をあげる。」というような契約です。遺言が、遺言者の単独行為であるのに対して、死因贈与は、二当事者間の契約となります。また、贈与者の死亡によって効力を生じる点で遺贈と類似し、民法では死因贈与は遺贈に関する規定に従うとされています。

 しかし、死因贈与契約は遺言とは別な手順のためトラブルの可能性が高い方式です。
 当事者の合意した書面の存在だけでは、他の相続人等の利害関係者が納得しないことが予想されます。そのためその約束を堅固にするためには次のような形式を整えるべきでしょう。


1.公正証書で作成しておく
  かならず死因贈与契約を公正証書にしなければならないわけではありませんが、
  贈与者の死後、受贈者と贈与者の相続人間で摩擦が生じやすいので、公正証書で
  作成しておく方が安全といえるでしょう。

2.所有権移転請求権保全の仮登記をする
  死因贈与契約書を公正証書で作成し、その中で「贈与者は、贈与物件について
  受贈者のため所有権移転請求権保全の仮登記をなすものとし、受贈者がこの  
  登記手続を申請することを承諾した。」旨の記載をしておけば、公正証書の  
  正本又は謄本をもって受贈者がこの仮登記を単独申請できます。

3.執行者を選任する
  遺言と同様に、執行者を選任することができます。執行者の指定がない場合は、
  所有権移転の登記手続の際に、贈与者の相続人全員を登記義務者として申請する  
  ことになりますので、手続が煩雑になります。  
  執行者を指定しておいた方がいいでしょう。

4.贈与契約解除の条件
  「相続発生時の時点で長女○○との婚姻関係が継続していないとき、
  当該贈与契約は無効とする」などの解除条件の必要がある場合はつけておきます。


死因贈与契約書の公正証書作成には贈与者、受贈者双方の出席と下記の書類を準備しなければなりません。


1. 贈与者本人の印鑑証明書と実印、戸籍謄本、住民票
2. 受贈者(もらう予定の人)の印鑑証明書と実印、住民票
3. 不動産を贈与する場合は、登記事項証明書と固定資産評価証明書
4. 預貯金を特定する場合は通帳の現物
5. 執行人を選任する場合、執行人の免許証のコピーおよび職業
   または住所、氏名、職業、生年月日が記載された書面のコピー(住民票等)
   法人の場合、全部事項証明書等
6. 公証人手数料


← コンテンツトップへ   <  <   



▼ 個人情報の取扱いについて   ▼ サイトマップ   ▼ TOPページへ